「YouTubeは認知を取るための場所。売上はECサイトで」
…そんな役割分担が、いま大きく変わりつつあります。
2026年2月、日本でも「YouTube ショッピング アフィリエイト プログラム」がスタートし、国内初のパートナーとして楽天市場が参加しました。
さらに9月の「Made on YouTube 2026」では、同プログラムを2026年末までに35か国へ広げる方針や、ブランドがクリエイターに特別な報酬を提示できる仕組みが発表されています。
動画から購入まで一気通貫でつながる、いわゆる「Vコマース」。
今回は最新の動きを整理しながら、EC・D2C企業がいまから準備しておきたいポイントを解説します。
日本でも始まった「YouTube ショッピング アフィリエイト」とは
YouTubeの公式ブログによると、このプログラムでは条件を満たしたクリエイターが、長尺動画・ショート動画・ライブ配信に提携ストアの商品をタグ付けでき、視聴者がそこから購入すると報酬を受け取れます。
動画の視聴ページに商品欄が表示され、視聴者はそのまま楽天市場の商品ページへ移動できる仕組みです。
クリエイター側の負担を減らす工夫も進んでいます。
概要欄に記載した商品を、動画内の最適なタイミングで自動的にタグ付けする機能が用意されているほか、動画内で紹介された商品を自動で特定する機能もテスト中とされています。
背景には、日本の視聴行動の変化があります。同ブログでは、国内のショッピング関連動画の再生時間が1年間で80%以上増加したこと(YouTube内部データ)、また日本の視聴者の65%が「買い物時の商品リサーチや発見に役立つコンテンツがある」と回答したこと(Google/Kantar調査)が紹介されています。「検索して比較する」前に「動画でレビューを見る」行動が、確実に広がっているのです。
Made on YouTube 2026で見えた「ブランド×クリエイター」の次の形
2026年9月に開催された「Made on YouTube 2026」では、ショッピングとブランド連携に関する発表が相次ぎました。主なものは次のとおりです。
- アフィリエイトキャンペーン:小売・ブランドが、自社商品を紹介するクリエイターに対して、限定の報酬率やボーナスといったインセンティブを提示できる仕組み
- 対象国の拡大:ショッピング アフィリエイト プログラムを2026年末までに35か国へ拡大する方針(10月にはフランスでの展開も発表)
- パートナー動画の効果共有:タイアップ動画の公開後、クリエイターが共有するコードでブランド側が動画のパフォーマンスを確認し、広告配信で後押しできる機能
- Ask YouTubeのショッピング対応:商品レビューを探すと、動画のおすすめや製品比較表が整理されて表示される機能(現時点では一部地域での試験提供)
これらの機能がいつ日本で使えるようになるかは、現時点では明らかにされていません。
ただ方向性ははっきりしています。YouTubeは「クリエイターの信頼」と「購入導線」を直結させ、ブランドがそこに参加しやすい環境を整えようとしているのです。
EC企業がいまから整えたい3つの準備
1. 自社チャンネルを「売り場」として設計し直す
クリエイター経由の売上が伸びても、最終的に指名検索やリピートを生むのはブランド自身の発信です。
自社商品をYouTube ショッピングと連携させるには、YouTubeパートナープログラムへの参加など所定の条件があります。
使い方動画、比較・選び方動画、ショートでの商品紹介など、「買う直前の疑問に答える動画」をシリーズとして揃えておくと、どの導線から来た視聴者も迷わず購入まで進めます。
2. 商品情報を「動画で紹介しやすい形」に整える
自動タグ付けや商品の自動認識が進むほど、商品名・型番・画像・説明文の整合性が重要になります。
ECサイトの商品データが整理されていれば、クリエイターも紹介しやすく、視聴者も「動画で見たあの商品」にすぐたどり着けます。
楽天市場など出店モールでの商品ページの見せ方も、あわせて見直しておきたいところです。
3. クリエイターと組む「型」を先に決めておく
アフィリエイトキャンペーンのような仕組みが日本に来たとき、すぐに動ける企業とそうでない企業の差は大きくなります。
どんなジャンルのクリエイターと相性がよいか、提供する情報や素材は何か、成果をどの指標で見るか…。
こうした「組み方の型」をいまのうちに社内で決めておくことで、チャンスを逃さずに済みます。
“見られる動画”から“選ばれる動画”へ
Vコマース時代に成果を出すポイントは、再生数そのものよりも「見た人が納得して買えるか」にあります。
商品の魅力を正しく、わかりやすく伝える動画は、自社チャンネルでもクリエイターとのタイアップでも同じように力を発揮します。
LAUGHSでは、企画・撮影・編集から分析まで一貫したYouTube運用支援に加え、ECサイト・Web制作もお手伝いしています。「動画とECをどうつなげればいいか」という設計段階からご一緒できるのが強みです。
まとめ
- 2026年2月、日本で「YouTube ショッピング アフィリエイト プログラム」が開始。国内初のパートナーは楽天市場
- Made on YouTube 2026では、35か国への拡大方針やブランド向けのアフィリエイトキャンペーンなどが発表された
- EC企業は「自社チャンネルの売り場化」「商品情報の整備」「クリエイター連携の型づくり」を今から進めておくのがおすすめ
「自社商品を動画でもっと売りたい」「YouTubeとECの導線をどう設計すればいいか相談したい」…そんな企業ご担当者さまは、ぜひお気軽にお問い合わせページからご連絡ください。
現状のチャンネルやECサイトの状況を伺いながら、一緒に最適な進め方を考えます。